標準・規格

学術機関の発行する証明書のための標準属性とその利用シーン

 大学DXの進展により、学生や教職員に関する各種証明書のデジタル化が注目されている。大学は歴史的に信頼の起点とされ、学生証や卒業証明書などの発行業務も信頼性が重視されてきた。これまでは紙やカードで発行され、本人確認などの手間がかかっていたが、近年は利便性向上を目的にデジタル証明書の導入が進められている。しかし、デジタル化には偽造やコピーのリスクが伴うため、電子署名や所持証明技術による信頼性確保が不可欠である。また、デジタル証明書の発行業務が拡大すれば大学の負荷が増すため、業務の標準化と証明書の形式統一が重要となる。これにより、SaaSによる証明業務の効率化や、サービス提供側の利便性が向上する。国立情報学研究所(NII)は、2024年度に複数のデジタル証明PoCへ技術提供を行い、標準属性の重要性を確認した。本稿では、大学からの送出データの標準形式と属性プロバイダの構築、属性保証度の議論、さらに具体的な利用シーンごとの属性要件について検討する。

パブリックコメント募集のお知らせ

 「学術機関の発行する証明書のための標準属性とその利用シーン」についてのパブリックコメントを募集しています。
 本件は、今後の標準化や制度設計の検討に資することを目的としており、広く皆さまからのご意見を反映させたいと考えております。
■ 募集対象
「学術機関の発行する証明書のための標準属性とその利用シーン」の案に対するご意見、ご提案、ご懸念など
■ 募集期間
2025年7月20日まで
■ 提出方法
パブリックコメント投稿フォームからお願いいたします。
https://docs.google.com/forms/d/1_pqOO–iunDz52BnFG4SyBfCdbeFpoIJzhXwq5qcnkk
■ 注意事項
いただいたご意見は、個別には回答いたしかねますが、今後の検討の参考とさせていただきます。
ご意見の内容は、個人が特定されない形で公表させていただくことがあります。

デジタル学生証の標準様式と発行シナリオ(mdoc版)

 従来、大学の学生証や職員証は高い信頼性を持つ身分証として評価されてきた。教育DXの進展により証明書のデジタル化が求められているが、従来の信頼性を維持するには技術的な裏付けが必要である。特に本人所持の証明には、顔写真の照合だけでなく認証技術の活用が効果的である。現在、大学ごとに独自仕様でデジタル身分証を実装している状況があり、検証側の負担が大きくなっているため、標準仕様の策定が急務である。国際標準mdoc(ISO/IEC18013-5)は、セキュアエレメントの活用により高い本人所持証明を実現しており、デジタル身分証の仕様として有望である。デジタル学生証を認証トークンとして活用するには、UID相当のデータや属性値保証も重要である。本稿では、mdocを基盤としたデジタル学生証の発行・運用に必要な標準仕様や契約面の留意点を定める。

パブリックコメント募集のお知らせ

 「デジタル学生証の標準様式と発行シナリオ(mdoc版)」についてのパブリックコメントを募集しています。
 本件は、今後の標準化や制度設計の検討に資することを目的としており、広く皆さまからのご意見を反映させたいと考えております。
■ 募集対象
「デジタル学生証の標準様式と発行シナリオ(mdoc版)」の案に対するご意見、ご提案、ご懸念など
■ 募集期間
2025年7月20日まで
■ 提出方法
パブリックコメント投稿フォームからお願いいたします。
https://docs.google.com/forms/d/1RLOZvWkfPI-ery3BhMyc2vdU_BG7xzPNv-40SAY8mbQ
■ 注意事項
いただいたご意見は、個別には回答いたしかねますが、今後の検討の参考とさせていただきます。
ご意見の内容は、個人が特定されない形で公表させていただくことがあります。